骨董品の種類

備前焼

備前焼
目次
  1. 1. 備前焼とは
  2. 2. 備前焼の特徴
  3. 3. 備前焼には種類がある?
  4. 4. 何によって分けられるのか
  5. 5. 備前焼の種類について
  6. 6. 備前焼の有名作家
  7. 7. 人間国宝、金重陶陽
  8. 8. 名人を父に持つ、伊勢崎淳

備前焼とは

備前焼とは、良質の陶土で形成し、乾燥させ絵を付けず釉薬も使わずに焼いた陶器で、岡山県備前市にある伊部で主に生産されています。
土色が表れている陶器であり、色は焼く時の詰め方や焚き方の工夫などが施されており、千数百度の高熱な火で長時間焼き続ける事で硬質の備前焼が完成します。

そして備前焼は古墳時代に造られていた須恵器の製法が変化したものであり、平安時代に熊山のふもとに生活用品や瓦を伊部南大窯跡で造った事から始まったそうです。
鎌倉時代では壷や甕などが中心でしたが、江戸時代から小規模な窯が統合し、大規模な共同窯が完成しました。
製品の方は室町時代には茶陶器や日常雑貨の生産が増え、大窯の生産は江戸時代末期まで続きましたが、磁器の生産が活発になった事から備前焼は次第に衰退したのです。

明治から昭和初期は苦しい時代とも言われていましたが、陶芸家の金重陶陽が国の人間国宝に指定されたのをきっかけに、再び多くの陶芸家が努力を重ねました。
そのため、現在は国内のみならず海外でも人気を博しています。

備前焼の特徴

備前焼はガラス感を出すための釉薬が塗られておらず、ザラザラとした手触りが味となっています。
そして、原土には伊部の地下にある「ひよせ」と呼ばれる粘土層で作られており、作者によっては山土を混ぜて使うこともあるそうです。
ひよせは粘りは強いが耐火性が弱く、陶土としては鉄分が多いので、釉薬を使わない事前焼きでは土作りが一番重要だとされています。

さらに、備前焼の景色には窯変、胡麻、棧切り、緋襷といった種類があり、これらは焚き方によって変化する特徴もあるのです。
他にも、備前焼には保温力が優れているので、飲み物なども熱しにくく冷めにくいようになっています。
また、備前焼にお酒を入れて長時間置いておくと香りが高まり、まろやかでコクのあるお酒の味へと変化を促す効果もあるのです。

備前焼には種類がある?

焼き物にあまり詳しくない人の場合、焼き物は産地や、○○焼、というくくりで分けられると思っているかもしれません。
もちろんこれも間違いではありません。
ただ実際には、○○焼、のなかでも、さらに特徴や手法によって細分化されることがよくあります。
今回は備前焼の種類についてみていきましょう。

何によって分けられるのか

焼き物の分別方法はさまざまです。
年代で分ける方法もあれば、出来上がりのデザインで分けることもあります。
窯元によってそれぞれ特徴がありますから、●●派、という形で分けられるというケースもあります。
備前焼の場合、主に、仕上がりのデザインによって分けられることが多いようです。

備前焼の種類について

備前焼は、基本的には絵付けをしません。
そのため、窯のなかでの焼き上げが大きく問われます。

胡麻

よく目にするのが、「胡麻」と呼ばれるものです。
これは燃料の一つである「赤松」が陶器にくっついてできるもので、その名称の通り、陶器の表面に胡麻をまぶしたような焼き上がりになります。
ただ、単純に「胡麻」といっても、同じものはありません。窯に置いたときの角度や個数によって、微妙に胡麻の付き方が変わってくるからです。

緋襷

備前焼の歴史や成り立ちを感じることができるのが、「緋襷」(ひだすき)と呼ばれるものです。
今とは違い、昔は、大きな器を運ぶとき、縄で縛って運んでいました。
この縄をとることなく焼き上げると、それが模様となって残ったと言われています。
運搬技術が発達した今では、デザイン目的で残った手法です。

桟切り

炭が鉄分と反応することを利用して作られているのが、「桟切り」という手法です。
不確実性が高く、それ故、まったく違った顔の作品ができあがるということで、この手法も人気です。
そのほか、あえて高温にさらすことによって独特の発色をもたらすものもあります。
ただこの手法は非常に難しく、なかなか目にすることはありません。

備前焼の有名作家

有名作家の作品というのは、ジャンルを問わず、言い尽くせない感動をもって胸に迫ってきます。
焼き物の場合、その作家だけしか作りえない雰囲気をまとった作品が焼き上げられることでしょう。
備前焼の有名作家というのは数多くいますが、今回はそのなかから、二名の作家を紹介します。

人間国宝、金重陶陽

金重陶陽は、備前焼を語る上で外せない人物です。
北大路魯山人などともかかわりがあり、お互いに影響を受けたといわれています。
わずか五歳のときから焼き物に興味を抱き、十一歳で博覧会に出展、十四歳から焼き物を本格的にはじめ、若くして名をあげます。
当時斜陽気味であった備前焼を復興した人物としても知られており、特に、桃山風備前と呼ばれる手法を現代に引き戻した功績がたたえられています。
六十の年に人間国宝として認定され、死の一年前には紫綬褒章を受けています。

金重陶陽の作風のなかで、取り上げられるべきは、やはり「桃山風備前」と呼ばれる特徴でしょう。
茶器を中心として構成されるこれは、土にこだわって作られています。
華やかさよりも土自体が持つ味わいを大切にして作られた彼の作品は、死後五十年近くが経とうとする今も、多くの人に愛されています。

名人を父に持つ、伊勢崎淳

金重陶陽はすでに亡くなっていますが、現在に生きる人間国宝の名手として、「伊勢崎淳」という作家があげられます。
重要無形文化財に指定された伊勢崎陽山を父に持つ師は、現在的な作風の持ち主です。
備前焼の歴史を踏襲しながらも、黒を巧みに使ったスタイリッシュなデザインを完成させるなど、新しいスタイルの備前焼を完成させてきました。

今までの備前焼とは異なる、モダンで斬新なデザインは、備前焼新しいファン層を獲得する上でも、非常に重要なキーとなったのではないでしょうか。
後進の指導にもあたっていた伊勢崎淳ですが、六十八歳のときに人間国宝に認定されました。

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